間質性膀胱炎③(診断)

間質性膀胱炎の診断方法について
当院での診断方法は?

間質性膀胱炎には世界標準の診断基準がありません。
現在のところわが国では間質性膀胱炎を診断するための
3要件として

1)頻尿・尿意亢進・尿意切迫感・膀胱不快感・膀胱痛などの
「過知覚膀胱症状」があること。

2)ハンナ病変や膀胱拡張後に膀胱粘膜から出血を認めるなどの
「膀胱鏡所見」があること。

3)上記2つの症状を説明できる
 「他の疾患や状態がない」ことを提言しています。

解説
間質性膀胱炎には診断のための決まった条件(診断基準)がありません。
だから間質性膀胱炎と診断する方法(検査の内容、順番など)は受診した
病院によって異なることがあります。「診断基準」がないためです。

そこで当院の診断までのアプローチについて解説します。

ステップ1(問診) 間質性膀胱炎を疑う症状はないか?

・尿が貯まると痛くなる、不快感が強くなる。
・1日に何十回もトイレに行く。
・過活動膀胱の治療薬が効かなかった。
・いつも膀胱炎になって抗生物質を飲んでいる。
・精神的な(心因性)頻尿と言われた。
などの訴えがあれば間質性膀胱炎を疑います。
・合わせて痛みの程度(予想できる最大の痛みを10としたとき、
どれくらいの痛みがあるか?)などを尋ねます。

ステップ2(除外診断)間質性膀胱炎以外の病気はないか?

・尿細胞診を調べます。(おしっこの中に癌細胞はないか?)
・本当に細菌性の膀胱炎でないか確認します。(尿培養・感受性検査)
ときに膀胱結核の場合もあるので必要がある場合は結核菌が出ていない
かを調べます。
・エコーで膀胱結石や膀胱がんがないか調べます。
・必要があれば尿流測定や尿流動体検査(膀胱機能検査)などより専門的な
検査を計画します。

ステップ3(排尿記録)1日の排尿回数、1回排尿量の測定

・私が最も重要視している検査。
これで間質性膀胱炎の可能性が高いかどうか予想がつきます。

ステップ4(診断のための膀胱鏡検査)

・ステップ1~3で間質性膀胱炎の可能性が高いと判断したら膀胱の中を
カメラで観察します。
明らかな病変(ハンナ病変)がないか、検査中に違和感や痛みが出ないか
観察しながら行います。

以上のステップを踏んで間質性膀胱炎と診断すべきか考え治療に進んでいきます。

最終的に
①入院して膀胱水圧拡張術やハンナ病変凝固術などの外科治療が必要な
 間質性膀胱炎か
②外来で生活指導や薬物療法で治療が可能な間質性膀胱(もしくは過知覚膀胱)
 かを判断します。

以上は当院での診断の流れです。
最初に書いたように世界基準はありません。この方法が正しいのか間違って
いるのかもまだわかっていません。あくまでも一例です。
診断方法については通院中の泌尿器科医に相談してください。

次回は治療編です。

(文責:南里泌尿器科医院 院長 南里正晴)

おまけ:ハンナ型ではない間質性膀胱炎は膀胱水圧拡張術(治療編で紹介)
で以下のような膀胱内の変化をします。

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