第19回日本女性骨盤底医学会に出席しました!
看護師の田中です。
当院では女性の頻尿や尿もれのケアを専門的におこなう
「骨盤底トレーニング外来」
を担当しています。
今回、7月29日・30日に福井市で行われた
第19回日本女性骨盤底医学会
に参加しました。
子宮や膀胱・尿道など骨盤底の臓器下垂や機能障害に関する診断や治療の研究を
行っている学会です。
福井市へはJR新幹線を乗り継ぎ、
約6時間!
遠かった・・・。
福井市は「恐竜のまち」ということで駅前はこんな様子でした。
さて、
学会のセミナーの中で、特に興味を持ったのが
「産後の尿もれに関する現状と提案」
でした。
妊娠・分娩による骨盤底筋群の損傷は将来の骨盤臓器脱や尿失禁などのリスクになります。
なかでも35歳以上の高齢初産は骨盤底の損傷が重症化し、将来、腹圧性尿失禁を起こす割合が高いことがわかっています。
(産後の適切な骨盤底のケアが重要なのです。)
フランスでは産後の骨盤底リハビリテーションを公的な医療サービスで自己負担なく受けることができます。
残念ながら日本ではこのようなシステムはありません。
現在、当院では産褥期のケアにあたることはほとんどありませんが、骨盤底ケアに携わる者として
今後は産後ケアの重要性を啓発していきたい、
そして産後に排尿のトラブルがあれば気軽に泌尿器科を受診してもらいたい・・・
と思っています。
もう一つのセミナー
「POP(骨盤臓器脱)および尿失禁に対する骨盤底体操の指導と効果」
骨盤底筋体操は骨盤臓器脱や尿失禁に対する保存的な治療として有効性が明らかになっていますが
正しいやり方で行わなければ効果は期待できません。
セミナーでは骨盤底筋体操の実技講習がありました。
講師はLUNA骨盤底トータルサポートクリニック
理学療法士 重田美和 先生
(この分野における私の師匠です!)
実際に触って、筋肉の動きを感じて・・・
正しくできているかな・・・ お互いに確認しあいました。
たくさんの学びのあった2日間の学会でした。
今後のケアに生かしていきます!!
(文章・写真:南里泌尿器科医院 看護師 田中奈緒美)